CES 2025で見るテスラvsウェイモの自動運転戦略
2025/01/22
こんにちは!MOOVマガジン編集部です。
本日はこちらのニュースを論説したいと思います!
テスラvs.ウェイモ、完全自動運転への正反対のアプローチ。モービルアイは第3の道を探る。CES 2025レポート(後編)
目次
CES 2025での自動運転技術の進化
CES 2025の概要とAIの進化
2025年1月8日、米ラスベガスで開催されたCESは、AI技術が中心となる展示会となりました。スマートホームやソフトウェア・ディファインド・ビークル(SDV)など、昨年と似た展示も見られましたが、今年は特にAIに焦点が当てられていました。
自動車業界では、大規模言語モデル(LLM)と生成AIが、イン・ヴィークル・インフォテイメント(IVI)や自動運転(AV)において重要な役割を果たすことが示されました。NVIDIAのジェンスン・フアンCEOは、基調講演で自動運転車とヒューマノイドが当たり前になる未来を描き、自動運転技術の実現性に対する期待を高めました。
自動運転技術の最新トレンド
CES 2025では、自動運転技術の進化が一層明確になりました。特に、ウェイモやモービルアイの展示は、AIと自動運転の未来を考える上で重要な手がかりを提供しました。
ウェイモは、ライダーと高精度マップを駆使した「安全第一主義」のアプローチを取っており、テスラとは対照的な戦略を展開しています。これにより、今後の自動運転技術の方向性がより具体的に見えてきました。
テスラとウェイモの自動運転アプローチ
テスラのFSD: カメラのみでの自動運転
テスラのフルセルフドライビング(FSD)は、カメラのみを使用して自動運転を実現しようとする大胆なアプローチを取っています。高精度マップを使用せず、可能な限り広範囲での自動運転を目指しています。
この戦略は、テスラのCEOであるイーロン・マスク氏のビジョンに基づいており、技術的な挑戦を伴いながらも、より広範な自動運転の実現を目指しています。
ウェイモの安全第一主義: ライダーと高精度マップの活用
一方、ウェイモは安全を最優先に考えたアプローチを採用しています。ライダーを4個以上装着し、高精度マップを活用することで、運行設計領域(ODD)を限定し、安全性を確保しています。
このアプローチは、特定の条件下での高い安全性を保証するものであり、ウェイモの自動運転技術の信頼性を高める要因となっています。
モービルアイの第3の道: テスラとウェイモの比較
モービルアイの創業者でCEOのアムノン・シャシュア氏は、テスラとウェイモのアプローチを比較し、モービルアイの独自の戦略を説明しました。モービルアイは、これら二つのアプローチの中間に位置する戦略を取っています。
シャシュア氏は、テスラのFSDを高く評価しつつも、現状のMTBF(Mean Time Between Failures)に課題があると指摘しています。モービルアイは、より安全で信頼性の高い自動運転技術の実現を目指しています。
自動運転の未来と課題
MTBFと自動運転の安全性
自動運転技術の安全性を評価する上で、MTBF(故障間隔時間)は重要な指標です。テスラのFSDでは、現在5〜10時間に1回の人間の介入が必要とされています。
一方、米国での人間のドライバーによる衝突事故は、50万マイル走行に1回(数万時間に1回)とされており、自動運転技術はこれを上回る安全性を目指す必要があります。
自動運転技術の実現性と期待
CES 2025で示された自動運転技術の進化は、実現性への期待を高めています。NVIDIAのフアン氏の講演では、AVとヒューマノイドが当たり前になる未来が提示されました。
これにより、自動運転技術がどのように私たちの生活を変えるのか、具体的なビジョンが描かれつつあります。
自動車メーカーのMTBF許容範囲
自動車メーカーが許容できるMTBFには、5万時間から1000万時間までの大きな幅があります。これは、各メーカーがどの程度の安全性を重視するかによって異なります。
この幅広い許容範囲は、自動運転技術の進化とともに、今後の業界の動向を左右する重要な要素となるでしょう。
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