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エチオピア、ガソリン車輸入禁止でEV普及を加速

2024/08/23

こんにちは!MOOVマガジン編集部です。
本日はこちらのニュースを論説したいと思います!
ガソリン車の輸入を全面禁止、EV普及にまい進する意外な国とは(CNN.co.jp) – Yahoo!ニュース

エチオピアのEV普及戦略

ガソリン車の輸入全面禁止

エチオピア政府は、2023年にガソリン車の輸入を全面的に禁止するという大胆な措置を取りました。この政策は、エチオピアが環境に優しい電気自動車(EV)への移行を加速させるための一環です。

ガソリン車の輸入禁止は、世界で初めての試みであり、エチオピアがいかに環境問題に真剣に取り組んでいるかを示しています。この政策により、エチオピア国内の車両は急速にEVへとシフトしています。

輸入関税の引き下げと国内生産の促進

エチオピア政府は、EVの普及を促進するために、輸入関税を大幅に引き下げました。ガソリン車の関税が最大200%であったのに対し、完成したEVの関税はわずか15%に設定されています。

さらに、国内で組み立てられるEVの部品に対する関税は「ほぼゼロパーセント」となっており、これにより国内生産が促進されています。エチオピアに拠点を置く企業は、中国から輸入した部品を使って数百台のEVを組み立てています。

エチオピア政府のEV普及目標

エチオピア政府は、2032年までに国内のEVの数を現在の4倍以上に増やすことを目標としています。この目標は、ガソリン車の輸入禁止や関税引き下げといった政策によって達成される見込みです。

政府の取り組みにより、エチオピア国内のEVの需要は日々増加しており、特に軽自動車が人気を集めています。現在、エチオピアでは約10万台のEVが走っており、この数は今後も増加することが期待されています。

エチオピアの背景とEV普及の理由

輸入燃料の高コストとクリーンエネルギーの利用

エチオピアがEV普及に力を入れている背景には、輸入燃料の高コストが大きな要因となっています。ガソリンやディーゼル燃料の輸入は高額であり、これが経済に大きな負担をかけています。

一方で、エチオピアの電力の96%はクリーンな水力発電によって供給されています。このため、EVの利用は経済的にも環境的にも理にかなった選択肢となっています。

迅速な環境政策の実施

エチオピアは、一党独裁政権が長年統治してきたことから、迅速な環境政策の実施が可能です。例えば、2000年代初頭には非効率的で危険な有鉛ガソリンの禁止を迅速に行いました。

このような背景から、エチオピアは他の国々よりも迅速にEV普及のための政策を実施することができています。これにより、環境への配慮が進み、クリーンな交通手段が普及しています。

車両所有率と公共交通機関の利用促進

エチオピアの車両所有率はまだ低く、100人に約1台の割合です。これは、政府が輸入ガソリン車に対して非常に高額な税金を課しているためです。この政策は、公共交通機関の利用を促進するための取り組みの一環です。

一方で、アフリカで最も人口の多いナイジェリアでは、100人に5~6台の割合で車が普及しています。エチオピア政府は、EVの普及を進めることで、車両所有率を徐々に引き上げることを目指しています。

EV普及の現状と課題

高所得層によるEV購入

エチオピアでは、EVの購入は主に高所得層によって行われています。EVは依然として高価であり、一般市民にとっては手が届きにくい存在です。

しかし、政府の政策により、EVの価格は徐々に下がりつつあります。将来的には、より多くの人々がEVを購入できるようになることが期待されています。

EV普及の進捗と目標達成状況

エチオピアでは、EVの普及が着実に進んでいます。2022年に掲げられた10年間で10万台超のEV普及目標は、すでに達成に向けて順調に進んでいます。

米メディアのクリーンテクニカによると、エチオピアでのEVはすでに全車両の10%近くを占めています。この進捗は、エチオピア政府の政策が効果を上げていることを示しています。

エチオピアのEV普及が示す未来

エチオピアのEV普及は、他の国々にとっても参考になる事例です。ガソリン車の輸入禁止や関税引き下げといった政策は、環境への配慮と経済的なメリットを両立させることができます。

エチオピアの取り組みが成功すれば、他の国々も同様の政策を採用する可能性があります。これにより、世界全体でのEV普及が進み、地球環境の保護に貢献することが期待されます。

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