英国総選挙で自動車産業に変革?エンジン車禁止とEV支援の行方
2024/06/30
こんにちは!MOOVマガジン編集部です。
本日はこちらのニュースを論説したいと思います!
英国総選挙 自動車関連の争点は「エンジン車禁止の時期」「EV支援」か 各党の公約は?
目次
英国総選挙と自動車産業への影響
英国では7月4日に総選挙が行われます。この選挙は、特に自動車産業に大きな影響を与える可能性があります。各政党は、自動車関連の政策を公約に掲げており、電気自動車(EV)補助金の再導入や2030年のエンジン車禁止、道路環境の改善、都市部の環境政策の見直しなどが議論の中心となっています。
自動車産業は英国経済にとって重要な位置を占めており、国民の移動の自由にも大きな影響を与えます。そのため、各政党は自動車産業に対する政策をマニフェストの重要な柱に位置づけています。
英国総選挙の概要と自動車関連の争点
今回の総選挙では、与党の保守党、最大野党の労働党、自由民主党などがそれぞれ自動車関連の政策を掲げています。これらの政策は、国民の生活に直接影響を与えるため、非常に注目されています。
特に注目されているのは、電気自動車(EV)の補助金再導入やエンジン車の販売禁止時期の変更、道路整備、都市部の環境政策の見直しなどです。これらの政策がどのように実現されるかによって、英国の自動車産業の未来が大きく変わる可能性があります。
各政党の自動車関連公約の比較
保守党は、自動運転車の導入やEV充電インフラの整備、道路整備、自動車産業への支援など、多岐にわたる公約を掲げています。一方、労働党や自由民主党もそれぞれ異なるアプローチで自動車産業の支援を約束しています。
例えば、労働党は環境に配慮した政策を重視しており、EVの普及を促進するための補助金やインセンティブを提案しています。自由民主党は、都市部の環境改善に重点を置き、公共交通機関の利用促進や自転車インフラの整備を進める方針です。
保守党の自動車関連政策
自動運転車の導入計画
保守党のリシ・スナク党首(現首相)は、自動運転車の大規模導入を可能にする新しい法案「Automated Vehicles Act(自動運転車法)」を提出すると述べています。この法案は主に安全性に関する枠組みを作り、商業化の実現に重点を置いています。
現在、英国では完全な自動運転システムは合法ではありませんが、この法案が成立すれば、自動運転車の普及が進む可能性があります。ただし、法案提出時期については「次の議会中」という緩い約束しかしておらず、総選挙によって延期される可能性もあります。
EV充電インフラの整備
保守党は、EVの普及を促進するために急速充電サイトの増設を中心とした「真に全国的」な充電インフラの整備を約束しています。これにより、EV購入者が充電に困ることなく、安心して利用できる環境を整えることを目指しています。
昨年、保守党はエンジン車の新車販売禁止を2030年から2035年に延期しましたが、これは公共のEV充電インフラの整備に時間が必要なことや、他の主要地域との整合性を理由としています。
道路整備と追加予算
保守党は、さらなる道路整備を約束しています。これは、2015年以降「戦略的」道路に費やされた400億ポンドの予算に上乗せされるものです。追加予算には、長らく難航しているテムズ川下流横断道路の建設や、交通量の多いA303およびA1幹線道路の改良工事などが含まれます。
これにより、交通の流れがスムーズになり、経済活動の活性化が期待されます。また、道路整備は交通事故の減少や環境負荷の軽減にも寄与するため、多くの国民にとって有益な政策となるでしょう。
自動車産業への支援策
保守党は、自動車産業を「わが国の製造業の王冠に輝く宝石」と呼び、中国との厳しい競争に直面している同産業を支援することを約束しています。具体的には、他国が国際貿易ルールに違反している証拠があれば、国内自動車メーカーを支援する用意があると述べています。
また、保守党が再選を果たした場合、EUと協調し、中国製EVに厳しい関税を課すかどうかが重要な検討事項となります。以前、マーク・ハーパー運輸長官は中国製EVの流入に対処するための「強固な対策」を約束していました。
さらに、スナク党首は「英国の熟練した雇用を守るため」に、EVに移行する自動車メーカーを支援すると約束しています。国内に大規模工場を抱えるJLR(ジャガー・ランドローバー)、ミニ、日産、ヴォグゾールはいずれも各工場の電動化に取り組んでいます。
自動車産業への影響と今後の展望
エンジン車禁止の時期とその影響
エンジン車の新車販売禁止時期が2030年から2035年に延期されたことは、自動車産業にとって大きな影響を与えます。これにより、エンジン車の製造業者はもう少し長い期間、現行の技術を活用することができます。
しかし、長期的にはEVへの移行が避けられないため、企業は早期に電動化への対応を進める必要があります。これにより、EV市場の競争が激化し、技術革新が加速することが期待されます。
EV支援と市場の変化
EVの普及を促進するための支援策がどのように実現されるかは、今後の市場動向に大きな影響を与えます。充電インフラの整備や補助金の再導入が進めば、EVの購入が一層促進されるでしょう。
これにより、EV市場は急速に拡大し、エンジン車からのシフトが加速することが予想されます。消費者にとっても、充電インフラが整備されることで、EVの利用がより便利になるでしょう。
都市部の環境政策の見直し
都市部の環境政策の見直しも重要な課題です。特に、交通渋滞や大気汚染の問題を解決するためには、公共交通機関の利用促進や自転車インフラの整備が不可欠です。
各政党が提案する政策が実現されれば、都市部の環境が改善され、住民の生活の質が向上することが期待されます。また、これにより自動車の利用が減少し、持続可能な都市づくりが進むでしょう。
以上のように、英国総選挙は自動車産業に大きな影響を与える可能性があります。各政党の公約を比較し、自分にとって最も有益な政策を選ぶことが重要です。MOOVマガジンでは、今後も最新のニュースをお届けし、皆様のカーライフをサポートしてまいります。
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