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新東名で自動運転実証実験公開!路車協調の未来を探る

2024/06/23

こんにちは!MOOVマガジン編集部です。
本日はこちらのニュースを論説したいと思います!
新東名建設中の区間で自動運転時代に向けた路車協調実証実験の現場公開(Car Watch) – Yahoo!ニュース

新東名高速道路での自動運転実証実験

実証実験の概要と目的

NEXCO中日本(中日本高速道路)は、2024年5月13日から7月末までの約3か月間、新東名高速道路の建設中区間で国内初の路車協調実証実験を実施しています。この実験は、自動運転時代に向けた新たな技術の開発とその実用化を目指しています。

実証実験の目的は、高速道路における自動運転の安全性と効率性を向上させることです。具体的には、道路側のインフラと車両側の技術を連携させることで、より安全で快適な走行環境を提供することを目指しています。

実験区間と期間

実験区間は、新東名高速道路の新秦野IC(インターチェンジ)から新御殿場ICまでの一部区間です。一般区間の約2.8kmとトンネル区間の約3.1kmで実施されます。この区間は、舗装やレーンマーク、防護柵などが完成形で整備されています。

実施期間は2024年5月13日から7月末までの約3か月間を予定しており、全10の企業や団体が参加しています。NEXCO中日本が提示した7つのユースケースに加え、参加企業・団体から提案のあった3つのユースケースを含む計10のユースケースについて、計23件の実証実験が行われます。

参加企業と団体

この実証実験には、多くの企業や団体が参加しています。交通総合研究所を代表に、いすゞ自動車、オリエンタルコンサルタンツ、京セラ、住友電気工業、先進モビリティ、トヨタ自動車、豊田通商、日野自動車、三菱ふそうトラック・バス、UDトラックスが「ユースケース1」「ユースケース2」「提案ユースケース1」に参加しています。

また、ソフトバンクを代表に、本田技研工業、本田技術研究所が「提案ユースケース3」に参加しています。その他にも、沖電気工業、KDDI、名古屋電機工業、日本電気、富士通、古河電気工業、三菱重工機械システム、三菱電機といった企業が参画しています。

具体的なユースケースとデモ走行

ユースケース1: 障害情報の通知と回避

ユースケース1では、クルマのセンサーにより検知した前方の障害情報を即時に後続車に通知する実験が行われました。さらに、道路側の監視カメラでその事象を確認し、確定情報(落下物・事故など)として後続車へ通知する仕組みも実装されています。

デモ走行では、交通総合研究所の佐藤哲也氏の説明のもと、先頭車両が故障して走行車線に停止し、その故障情報を発信しました。高速道路脇に設置されたアンテナを介して、自動運転で走行する後続のトラックがその情報を受信し、車線変更や減速して故障車を自動で回避する様子が公開されました。

ユースケース4: 遠隔操作による車両誘導

ユースケース4では、自動運転機能の故障などにより停止した車両を、遠隔操作により路肩に誘導する実験が行われました。KDDIの樫原俊太郎氏の説明のもと、遠隔操作による車両の安全な誘導が実演されました。

その他のユースケース

今回の実証実験では、他にもさまざまなユースケースが検討されています。例えば、道路側の情報と車両側の情報を連携させることで、より安全で効率的な走行支援を行うユースケースや、トンネル内での通信技術の検証などが含まれています。

これらのユースケースは、将来的な自動運転技術の実用化に向けた重要なステップとなります。

実証実験の意義と今後の展望

路車協調の重要性

NEXCO中日本の経営企画部 部長の前川利聡氏は、「より安全、安心、快適な高速道路空間を提供したい」との思いから、この実証実験を進めてきたと述べています。道路側の情報とクルマ側の情報を連携させることで、安全性と快適性を向上させることができると考えています。

路車協調は、自動運転技術の実用化において非常に重要な要素です。道路側のインフラと車両側の技術が連携することで、より高度な自動運転が可能となります。

新東名高速道路の建設進捗

新東名高速道路の建設は、現在も進行中です。新秦野ICから新御殿場ICの区間は、特に神奈川県内の高松トンネルが非常に脆弱な地山であるため、工事が難航しています。しかし、2027年度の開通を目指して工事が進められています。

一方、静岡県内の区間は比較的順調に工事が進んでおり、構造物がおおむね完成している区間もあります。このような中で、自動運転技術の実証実験が行われています。

将来の自動運転車用レーンの実証計画

今回の実証実験の結果を踏まえて、高速道路における将来の路車間通信の仕様などが検討される予定です。また、今後、新東名の駿河湾沼津SA(サービスエリア)から浜松SA間の約100kmで、2024年度末から自動運転車用レーンの実証実験が計画されています。

これにより、自動運転技術のさらなる進化と実用化が期待されます。将来的には、より安全で効率的な高速道路の利用が可能となるでしょう。

今回の実証実験は、自動運転技術の未来を探る重要なステップです。MOOVマガジンでは、今後も最新の技術動向を追いかけ、皆様に有益な情報を提供してまいります。ぜひ、次回もお楽しみに。

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