CES 2025で見るテスラとウェイモの自動運転対決
2025/01/21
こんにちは!MOOVマガジン編集部です。
本日はこちらのニュースを論説したいと思います!
テスラvs.ウェイモ、完全自動運転への正反対のアプローチ。モービルアイは第3の道を探る。CES 2025レポート(後編)
目次
CES 2025での自動運転技術の進化
CES 2025の概要とAIの進化
2025年1月8日、米ラスベガスで開催されたCESでは、AI技術が一層注目を集めました。スマートホームやソフトウェア・ディファインド・ビークル(SDV)といった展示内容は前年と大きく変わらない印象でしたが、AIへのフォーカスがさらに強まったことが感じられました。
特に自動車分野では、大規模言語モデル(LLM)や生成AIを活用したイン・ヴィークル・インフォテイメント(IVI)や自動運転(AV)の技術が進化し、これからの実装がより具体的に見えてきました。NVIDIAのジェンスン・フアンCEOの基調講演では、AVとヒューマノイドが当たり前になる未来が提示され、自動運転車の実現性への期待が高まりました。
自動運転技術の現状と未来
自動運転技術は、ここ数年で大きな進化を遂げています。CES 2025では、モービルアイやウェイモといった企業が、自動運転の現在地と未来についてのビジョンを示しました。特にウェイモは、ロボタクシーのトップランナーとして、AIと自動運転の融合を進めています。
このような展示を通じて、AIと自動運転技術がどのように進化し、私たちの生活にどのような影響を与えるのかを考える機会が提供されました。自動運転技術の進化は、今後の交通手段のあり方を大きく変える可能性を秘めています。
テスラとウェイモの自動運転アプローチ
テスラのFSD: センサーとカメラによるアプローチ
テスラの自動運転技術であるFSD(フルセルフ ドライビング)は、センサーとカメラを駆使して、マップなしでの自動運転を実現しようとしています。このアプローチは、E to E(エンド・ツー・エンド)で可能な限り自動運転の範囲を広げることを目指しています。
テスラのFSDは、AIを活用して道路状況をリアルタイムで判断し、車両を安全に運行することを目指しています。この技術は、将来的にどこでも自動運転が可能になることを期待されていますが、現時点ではまだ課題も多く残されています。
ウェイモの安全第一主義: ライダーと高精度マップの活用
一方、ウェイモは安全第一主義を掲げ、ライダーを4個以上装着し、高精度マップを活用して運行設計領域(ODD)を限定しています。このアプローチは、特定の条件下での安全な自動運転を実現することを目指しています。
ウェイモの技術は、ライダーによる詳細な環境認識と高精度マップを組み合わせることで、より安全な自動運転を実現しています。このようなアプローチは、まずは特定の地域や条件での実用化を目指し、徐々に範囲を広げていく戦略をとっています。
モービルアイの第3の道: テスラとウェイモの比較
モービルアイの創業者でCEOのアムノン・シャシュア氏は、テスラとウェイモのアプローチを比較し、モービルアイが目指す第3の道について語りました。モービルアイは、テスラのようにカメラを中心とした技術と、ウェイモのようなライダーとマップを組み合わせた技術の中間を狙っています。
このアプローチは、より柔軟で安全な自動運転を実現することを目指しており、異なる技術の長所を組み合わせることで、より実用的な自動運転システムを提供しようとしています。
自動運転の課題と期待
MTBFと自動運転の安全性
自動運転技術の普及において、安全性は最も重要な課題の一つです。MTBF(Mean Time Between Failures)は、自動運転システムの信頼性を測る指標として注目されています。現状、テスラのFSDでは5〜10時間に1回の人間の介入が必要とされています。
これに対して、米国での人間のドライバーによる衝突事故は50万マイル走行に1回(数万時間に1回)と言われています。自動運転技術が広く受け入れられるためには、少なくともこの水準を上回るMTBFが求められています。
自動運転技術の実現性と未来への期待
自動運転技術の実現性については、技術的な課題と社会的な受け入れの両面から考える必要があります。技術的には、AIの進化により、より高度な自動運転が可能になると期待されていますが、安全性の確保が不可欠です。
また、社会的には、自動運転車がどのように受け入れられるかが重要です。交通事故の削減や移動の利便性向上といったメリットが期待される一方で、技術への信頼性や法規制の整備が求められます。
自動車メーカーの視点: MTBFの許容範囲
自動車メーカーにとって、MTBFの許容範囲は重要な指標です。メーカーによっては、5万時間から1000万時間まで幅広いMTBFを許容範囲としています。これは、各メーカーが自動運転技術の成熟度や市場のニーズに応じて異なる基準を設定していることを示しています。
自動運転技術が普及するためには、各メーカーが安全性を確保しつつ、消費者にとって魅力的な製品を提供することが求められます。これにより、自動運転技術が私たちの生活にどのように組み込まれていくのか、今後の展開が注目されます。
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